今夜からぐっすり！ハムスターのうるさい回し車の騒音対策！

最も手軽で、驚くほど効果が高いのがこの方法です。特に「ガタガタガта…」という、回し車がケージの床とぶつかることで発生する振動音に悩まされている場合に絶大な効果を発揮します。これは、文房具の消しゴムが、高層ビルの免震装置と同じ役割を果たしてくれる、というシンプルな物理法則の応用です。

• 必要なもの： 角型のプラスチック消しゴム 4つ（同じ高さのもの）
• 手順：
  1. 回し車のスタンドの四隅を確認します。
  2. その四隅の真下のケージの床に、消しゴムを1つずつ置きます。
  3. 消しゴムの上に、そっとスタンドを乗せれば完了です。

たったこれだけで、ハムスターが走ることで発生する振動エネルギーを、柔らかい消しゴムが吸収・分散してくれます。ケージ全体がスピーカーのように振動して騒音を増幅させる「共振」を根本から断つことができるのです。もしご家庭に、100円ショップなどで手に入る「耐震マット」や「家具の滑り止めシート」があれば、さらに高い効果が期待できます。

回し車のスタンドと、ホイール本体の接続部分。このわずかな隙間が、走行時の遠心力によって「カタカタ」「ゴトゴト」という不規則な衝撃音を生み出す原因になっていることがあります。この対策は、その”遊び”をなくすことで、異音の発生源を物理的に塞いでしまうアプローチです。

• 必要なもの： ティッシュペーパー、キッチンペーパー、または古い布切れ
• 手順：
  1. 回し車のホイール部分を少し揺すってみて、スタンドとの接合部に隙間やガタつきがないか確認します。
  2. ティッシュや布を小さく、硬く折りたたみます。
  3. 確認した隙間に、ピンセットなどを使って、その折りたたんだティッシュや布をグッと押し込み、隙間を完全に埋めます。

ポイントは「もう入らない」と感じるくらい、みっちりと詰めることです。これにより、パーツ同士がぶつかり合うことがなくなり、衝撃音が劇的に減少します。ハムスターがかじってしまう可能性も考慮し、万が一食べてしまっても排泄されやすいティッシュペーパーが最も安全でおすすめです。

「キーッ！」「キュルキュル…」といった、黒板を爪でひっかくような甲高い金属音。この犯人は、ホイールの回転軸（シャフト）の金属疲労や油切れです。ここに潤滑剤を与えることで、摩擦を減らし、耳障りな高周波ノイズを黙らせることができます。

• 必要なもの： サラダ油、オリーブオイルなどの植物性食用油、爪楊枝か綿棒
• 注意点： 機械用の潤滑油（CRC-556など）や鉱物油は、ハムスターが舐めると中毒を起こす危険があるため、絶対に絶対に使用しないでください。
• 手順：
  1. 回し車を分解し、ホイールが接続されている軸の根元を露出させます。
  2. 爪楊枝の先に、食用油をほんの数滴だけつけます。
  3. 軸の根元、金属同士がこすれ合う部分に、その油をちょん、と垂らすように塗布します。つけすぎはホコリを吸着し、逆効果になるので禁物です。

これは非常に効果的な方法ですが、あくまで応急処置です。食用油は時間とともに劣化・酸化したり、ホコリを巻き込んで固まったりして、逆に回転を悪くさせる可能性もあります。定期的に古い油を拭き取り、新しく塗り直すメンテナンスが必要になります。

ケージの金網に直接取り付けるタイプの回し車で「ビィィィン…」「ジリリリ…」という共鳴音に悩まされているなら、この対策が有効です。ハムスターが走る振動が金網全体に伝わり、バイブレーションのように震えてしまうのが原因。その振動を、ゴムやバンドの力で吸収してしまおう、というわけです。

• 必要なもの： 輪ゴム 数本、または結束バンド 2〜3本
• 手順：
  1. 回し車が固定されている場所の、すぐ上下左右の金網を確認します。
  2. その周辺の金網の交差部分を、輪ゴムをきつく何重にも巻きつけたり、結束バンドで強く締め上げたりして固定します。
  3. 特に、回し車の固定具のすぐ近くの金網を重点的に固定すると効果が高まります。

これにより、金網の「遊び」がなくなり、振動が伝わりにくくなります。ケージ全体の強度も上がり、一石二鳥の効果が得られます。ハムスターがかじらないよう、結束バンドの余った部分は必ずハサミで短くカットしてください。

もし、あなたの家の騒音が複数の原因によって引き起こされている「複合タイプ」の場合、これらの対策を組み合わせることで、まさに最強の静音環境を構築することができます。買い替えを検討する前に、ぜひこの”合わせ技”を試してみてください。

• ケース１：「ガタガタ」振動音 ＋ 「キーキー」金属音 の場合
  → 【対策1】消しゴム ＋ 【対策3】食用油
  スタンドの振動を消しゴムで吸収しつつ、回転軸の摩擦音を油で消し去ります。最も多くの騒音トラブルに対応できる王道の組み合わせです。
• ケース２：「カタカタ」衝撃音 ＋ 「ビィィン」共鳴音 の場合
  → 【対策2】ティッシュ詰め ＋ 【対策4】輪ゴム固定
  スタンドのガタつきをティッシュで抑え、同時に金網の共振を輪ゴムで封じ込めます。金網設置タイプの回し車で特に有効です。